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be able to と can の違いは?
この記事では be able to と can の違いを簡単に整理したいと思います。以下の流れで解説していきます。
本記事の流れ
ひよこ
現在形の be able to と can の違い
まずは「現在形」での be able to と can の違いですが、ウィズダム英和辞典によると、
- 現在形では can に比べて be able to は「ややかたく」、頻度も低い
- 特に否定文では can’t, cannot が好まれる
と解説されています。
らいおん
ひよこ
be able to が好まれる使い方
では、be able to が好まれるのはどんなときなのでしょうか?ウィズダム英和辞典では、
be able to が主に使われるのは、
- 助動詞+ be able to
- have been able to
- to be able to
- being able to
の場合で、全体の7割を占め、残りが現在形・過去形
と説明があります。
ひよこ
過去の否定文:couldn’t と was/were not able to の違い
さて、ここからは学習者が特に間違えやすい 「過去形」の could と was/were able to の違いを見ていきましょう。
まずは簡単に理解できる could と was/were able to の「否定形」=「〜できなかった」から見てみます。ジーニアス英和辞典第6版では、
否定文の場合は couldn’t も was/were not able to もほぼ同義
という記述があります。つまり、以下の2文はどちらも正しい英文で、ほとんど同じ意味を表すと考えてOKです。
(○)I couldn’t pass the exam.
(○)I wasn’t able to pass the exam.
試験に合格できなかった。
このように、過去において「特定のことがができなかった」を表すのには couldn’t も was/were not able to もどちらも使えることがわかります。
could と was/were able to の違い:過去の肯定文
しかし、これが「過去形の肯定文」=「〜できた」の場合は当てはまらないので注意が必要です。オーレックス英和辞典を引用すると、
過去の習慣的能力でなく、特定の事柄が「1回だけできた」という意味ではふつう could を使わず、was/were able to, managed to, succeed in doing などを用いる
という記述があります。
ここでいう特定の事柄が「1回だけできた」というのがピンとこない人もいるでしょう。これは簡単に言えば例えば、
- 「試験に合格できた」
- 「昨日朝4時に起きることができた」
- 「期限までにレポートを提出できた」
などのように、過去において特定のことが「(1回)できた」ということを指します。
これらを could を使って表すことは基本的にできません。つまり、
(X)I could pass the exam.
試験に合格できた。
というのは不自然な英語で、
- (○)I was able to pass the examination.
- (○)I managed to pass the examination.
- (○)I succeeded in passing the examination.
などと言えばよいというわけです。
could と was/were able to の違い:例文
もう1つ、ジーニアス英和辞典第6版から例文を紹介します。
(X)I could get there by 4:00 yesterday because I got a lift from him on the way.
(○)I was able to get there by 4:00 yesterday because I got a lift from him on the way.
昨日は途中で彼に車に乗せてもらったので4時までにそこに着くことができた。
らいおん
ひよこ
「〜できた」は was/were able toでなく動詞の単純過去形でも十分
なお、ここで1つ覚えておいてほしいのは、「〜できた」という日本語を英語にしたい場合でも、「可能」の意味に重きをおかず、ただ単に事実だけを伝えたいなら、無理に was/were able to や managed to や succeeded in などを使わずに
「動詞の単純過去形」で表せば十分な場合も多い
ことを知っておきましょう。
例えば、「試験に合格できた」という日本語が頭に思い浮かんだとして、ただ単に「合格した」ということのみを伝えたいなら動詞 pass の過去形を使って
I passed the exam.
と言えば十分です。
ひよこ
「直説法過去」の could のニュアンス
ちなみに、could が「〜できた」という意味で使われることが絶対にないというわけではありませんが、「直説法過去」という用法で could が使われる場合は、
- 「〜しようと思えば(いつでも)できた」= 継続的な能力
- 「〜することが許されていた」「〜してよかった」= 許可
などの意味になります。例えば、
She could read when she was four.
彼女は4歳の時に字が読めた。= 継続的な能力
らいおん
When she was 20, she could stay out until 11 o’clock.
20歳の時、彼女は夜の外出は11時まで許されていた。=許可
ジーニアス英和辞典第6版より
のように言うことは可能です。
まとめ:could と was/were able to の違い
ざっくりまとめると以下のようになります。
- could:しようと思えばすることができる・できた(過去の習慣的能力)
- was/were able to:特定の事柄が「1回だけできた」(一時的な能力)
- 「〜できなかった」は couldn’t でも was/were able to でもほとんど同じ意味。どちらも使える
- could が過去を表す肯定文で「〜できた」という意味の時、ニュアンスは、①「〜しようと思えばいつでもできた」②「〜することが許されていた」
おまけ:江川泰一郎著「改訂三版 英文法解説 」の解説
以下はおまけです。もう少し理解を深めたい方はぜひお読みください。
江川泰一郎著「改訂三版 英文法解説 」P. 291, 292の解説と例文を紹介します。
…could と was/were able to が「能力・可能」を表す肯定文の時は、
a: 過去における能力・可能だけを表す場合は could と was/were able to の両方が使える
b: 現実に何か単一の行為・動作を実行した場合には was/were able to で表し、could を使うことはできない
a
(○)I could run much faster when I was young.
(○)I was able to run much faster when I was young.
若い頃はもっとずっと速く走れた(走る能力があった)。
(○)He could cook his own meals whenever he had to.
(○)He was able to cook his own meals whenever he had to.
必要に迫られればいつでも、彼は自分の食事を自分で作れた。
b
(○)I was able to borrow an umbrella, so I didn’t get wet.
(X)I could borrow an umbrella…
傘を借りられたので、濡れませんでした。
I could borrow an umbrellaでは、実際に借りたのかどうか不明になって、文意が成立しないから誤りである。この文のような場合は単に I borrowed an umbrella としても十分に文意が成立する。
ひよこ
らいおん
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