【can’t, cannot, can notの違い】使い分けとニュアンス

この記事を書いた人

サラ

英語ジム らいおんとひよこ®代表
・コロンビア大学 大学院卒:英語教授法修士
・ETS (Educational Testing Service) 米国本社の元問題作成者

 

can’t, cannot, can not の違いは?

この記事は「can’t, cannot, can not の違い」について簡単に解説します。文脈や状況によって、どれも使われる可能性はありますが、どう使い分ければいいのでしょうか?

“なんとなく” で3つを使い分けている学習者も多い印象だね! 

ひよこ

 

can’t, cannot, can not の使い分け

まずはポイントを整理しましょう。ウィズダム英和辞典第4版の解説がまとまっているので紹介します。

ウィズダム英和辞典で cannot を引くと以下の記述があり、これが「can’t, cannot, can not の使い分けのポイント」になります。

can't, cannot, can not の使い分けのポイント
  • can’tは主に「話しことば」または「くだけた書きことば
  • cannot は主に「書きことば
  • can notともつづるがcannotの方が一般的
  • 動詞の否定を意図したり、否定語の強調・分離が必要な際にcan notが用いられる

 

can’tは「話しことば」または「くだけた書きことば」

順番にポイントを確認しましょう。

まず、学習者が最も馴染み深いと思われる can’t ですが、

  • can’tは主に「話しことば」または「くだけた書きことば

です。

また、ジーニアス英和辞典第6版には

  • can の否定形は can’t が最もふつう

という記述もあります。

らいおん

日常会話や、友人などとのテキストメッセージなどで使われることが多いのが can’t だね!
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cannot は主に「書きことば」

次に cannot です。

  • cannot は主に「書きことば

で使われます。

もちろんフォーマルな会話でも cannot はしばしば使われます!

ひよこ

らいおん

資格試験のライティングでは、基本的に cannot を使えば無難だね!

 

can notよりcannotの方が一般的

次に、can と not が2語に分かれている can not についてですが、前述の通りウィズダム英和辞典では

  • can not ともつづるが cannot の方が一般的

とあり、またジーニアス英和辞典第6版にも、

  • cannot はかたい文体で用いられ、can not はあまり使わない

という記述があります。

 

can notは「否定の意味を強める」時に用いられる

では、can not はどういう時に用いられるのでしょうか?

ウィズダム英和辞典で

動詞の否定を意図したり、否定語の強調・分離が必要な際にcan notが用いられる

とあるように、簡単に言えば、

否定の意味を強める」時に can not が用いられる

と覚えておくといいでしょう。

このような「否定の意味を強める」分離の can not に関して、ウィズダム英和辞典では以下の2文が例として挙げられています。

Can you not do that?

 

訳:やめてくれないか?

They can not only speak another language but also read and write it.

 

訳:彼らはもう1つ言語を話すことができるだけでなく読んだり書いたりもできる。

たしかに not only ~ but also のような時に can not が使われるね!

ひよこ

らいおん

ちなみに、コンパスローズ英和辞典で cannot を引いてみても「can notよりcannot のほうが普通で、can not は否定を強調するときに用いる」と同様の記述がありました!
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can not が約400例 vs cannot は6,000例以上

Oxford Dictionary of Englishを引くと以下の記述があり、the Oxford English Corpus では、

can not が約400例あったのに対し、cannot は6,000例以上あった

ようです。

2語になっている can not は、やはり基本的に「not only~ などのセットフレーズなどで使うように」とあります。

< USAGE >
Both the one-word form cannot and the two-word form can not are acceptable, but cannot is far more common in all contexts; on the Oxford English Corpus, there are only around 400 citations for can not and over 6,000 for cannot.

 

The two-word form is advised only in a construction in which not is part of a set phrase, such as “not only …but (also)’:

 

< 例文 >

Paul can not only sing well, he also paints brilliantly.

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まとめ:can’t, cannot, can not の使い分け

最後にポイントをもう一度整理しておきます。

can't, cannot, can not の使い分けのポイント
  • can’tは主に「話しことば」または「くだけた書きことば
  • cannot は主に「書きことば
  • can notともつづるがcannotの方が一般的
  • 動詞の否定を意図したり、否定語の強調・分離が必要な際にcan notが用いられる

らいおん

特に can’t, cannot は使用頻度が高いからしっかり整理しておこう!

 

さらに知識を深めよう!

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