らいおん
ひよこ
サラ
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うなぎ文とは
まずは「うなぎ文」がどういう文かを見てみましょう。
A: 僕はカレーを食べようかな。君は何食べる?
B: 僕はウナギだ。
Bのような文を「うなぎ文」と呼びます。
うなぎ文を英語にすると
上記の会話は、日本語ではBの発話は自然ですが、英語で I’m an eel. とは言えませんね。このことから言語学の世界ではこのようなうなぎ文がしばしば日本語と英語の違いを論ずる時に引き合いに出されます。
うなぎ文の日本語の例
他のうなぎ文も見てみましょう。
上記日本文は「英語指導における効果的な誤り訂正 ― 第二言語習得研究の見地から:白畑知彦著」より引用
らいおん
日本語は主題優勢言語:topic prominent language
さて、このような日本語と英語の違いが生まれる理由として、日本語は
ことが挙げられます。topic prominent language は「話題卓越性言語」と呼ばれることもあります。
ひよこ
らいおん
話題化 = topicalization とは
「私の高校は制服だった」の例ように、日本語ではその文の中で強調したい要素を格助詞「は」を伴って「話題句」として文頭に持っていくことができ、これを
と呼びます。
「〜について言えば」=「話題」と考えると分かりやすい
「主題・話題」ですが先程見たように、「〜について言えば」を補って考えてみると分かりやすいでしょう。
例えば「僕はうなぎだ」なら、「僕について言えば、注文するものはうなぎだ」と解釈できますね。このように「に〜について言えば」を補って考えると主題・話題のことを言っていることがより理解できるかと思います。
主題優勢言語 topic prominent language の言語
例としては、日本語、朝鮮語、中国語、インドネシア語など東・東南アジアの諸言語がある。
と説明されています。
英語は主語優勢言語:subject prominent language
一方、英語は
と呼ばれます。または、「主語卓越言語」とも呼ばれます。このため、
のです。一方、前述の例で見た通り、
ということに注意を払う必要があります。
「〇〇は〜だ」という日本語を英語にする時は注意
よって、「〇〇は〜だ」という日本語を英語にする時は注意が必要で、「僕はうなぎだ」「僕は筋肉痛だ」「私の高校は制服でした」のように話題が提示されている時は主語が何なのかを考える必要があります。
うなぎ文のツイートもチェック
「ウナギ文」、学習者は要チェックです‥
A: 君は何食べる?
B: 僕はウナギだ。Bのような文を「ウナギ文」と呼ぶ
日本語は「〜について言えば」を意味する主題が卓立したtopic prominent language である
英語は主語卓越言語でsubject prominent language https://t.co/F9SimduWdb pic.twitter.com/t8SYEuuGNJ
— サラ🌐 著書「Q&Aサイトから読むアメリカのリアル」発売しました!🇺🇸 (@salah_backpack) July 29, 2021