【完全ガイド】最強の単語リスト Oxford 3000, 5000 とは

らいおん

知る人ぞ知るOxford 3000, Oxford 5000と呼ばれる単語リストについて解説するよ!
英語学習者ならぜひ知っておきたい要チェックリストだよ!

ひよこ

この記事を書いた人

サラ

英語ジム らいおんとひよこ®代表
・コロンビア大学 大学院卒:英語教授法修士
・ETS (Educational Testing Service) 米国本社の元問題作成者

 

Oxford 3000, 5000についてYouTube動画で確認

本記事で解説している全ての内容は以下のYouTubeで動画解説しています。ぜひ動画もご覧ください!

 

The Oxford 3000、The Oxford 5000とは?

この記事では、全英語学習者に知っておいてほしい The Oxford 3000The Oxford 5000 という単語リストについて解説します。

Oxford 3000とOxford 5000はオックスフォード大学出版局(Oxford University Press)が定めているもので、超ざっくり言うと、

  • どの英語学習者も知っておくべき、日常で最も頻繁に使われる基本3000語が「The Oxford 3000
  • The Oxford 3000に、上級の学習者なら知っておく必要のある2000語を加えた5000語が「The Oxford 5000

です。(ここから先は The を省略してOxford 3000, 5000と呼んでいきます)

「効率よく、最速で重要英単語を覚えたい」という時や、「英単語ってまず何から覚えればいいの?」「基本単語・重要単語って結局何を覚えればいいの?」などという時、Oxford 3000, 5000は非常に便利なツール・そして指標となります。

Oxford 3000 and 5000のリストへ

以下が実際のリストの画像です。

このOxford 3000, 5000のリストは無料閲覧可能で、誰でもダウンロードもできるので、大変便利です。

以下でなぜこのリストが優れているのか、そしてリストの特徴などを概観していきたいと思います。

 

Oxford 3000, 5000は CEFR(Common European Framework of Reference)に対応している

まずはじめに、Oxford 3000, 5000のリストは CEFR (Common European Framework of Reference) と呼ばれる「ヨーロッパ言語共通参照枠」のレベルに対応して作成されているということが見逃せない特徴の1つです。

具体的には、Oxford 3000, 5000のリストでは各単語にA1, A2, B1, B2, C1の5段階のCEFRレベル表記があり、どのくらいの難易度がひと目で分かります。

らいおん

上記画像の赤枠に注目すると、B2, A2, C1など、レベルの表記があることが分かるね!
以下でこのCFERのレベルについて簡単に説明するよ!

ひよこ

 

CEFR(Common European Framework of Reference)のレベル感

この記事ではCEFRについては詳しく触れませんが、参考までにざっくりのレベル感だけ載せておきます。超ざっくり整理すると、A1とA2は初級、B1とB2は中級、C1から上級、C2は対象言語に完全に熟達している人、という感じです。

CEFRのざっくりなレベル感
  • A1(beginner):学習を始めたばかりの者・初学者
  • A2(elementary):学習を継続中の者・初級者
  • B1(intermediate):習得しつつある者・中級者
  • B2(upper intermediate):実務に対応できる者・準上級者
  • C1(advanced):優れた言語運用能力を有する者・上級者
  • C2(mastery or proficiency):対象言語の完全なる熟練者
NOTE
  • 上記レベルの対応日本語はウィキペディアの「ヨーロッパ言語共通参照枠」の記事のものを参考にさせていただきました。
  • CEFRは元々は外国語学習者の言語レベル測定ツールとして制定されたものではないかと思いますが、国際的なガイドラインとして現在広く使用されているのでレベル感の目安として有用だというスタンスで本サイトでも活用します。

CEFRとは:動画解説

また、以下のBritish Council Japan(日本語での解説動画)Cambridge English(英語での解説動画)の動画もご覧ください。

なお、日本語でCEFRの話をする時は「セファール」という呼び方がされることも多いです。

 

Oxford 3000, 5000とCEFRの関係

さて、少し話が逸れましたがOxford 3000と5000とCEFRの関係に話を戻すと、

  • Oxford 3000:CEFR A1-B2レベルに対応
  • Oxford 5000:Oxford 3000に2000語が加えられ、CEFR B2-C1レベルに対応

という感じになります。

 

Oxford 3000の単語リスト

まずOxford 3000ですが、上記の通りA1レベルからB2レベルまでをカバーしています。A1レベルは「beginner」でB2レベルは「upper intermediate」というレベル感でしたので、Oxford 3000は初級・中級者がまず覚えるべき最重要語になります。

 

Oxford 5000の単語リスト

一方Oxford 5000ですが、Oxford 3000に加えてB2レベルからC1レベルに対応した2000語が含まれています。B2レベルは「intermediate」でC1レベルは「advanced」というレベル感でしたので、Oxford 5000は上級者レベルを目指す学習者必須語と言えます。

 

Oxford Learner’s Dictionariesの英英の定義は Oxford 3000の単語で書かれている!

さて、ここまででOxford 3000と5000の重要さやレベル感が理解できたかと思いますが、Oxford 3000については重要な補足があります。

オンラインで無料で使える神英英辞典 Oxford Learner’s Dictionaries は、基本的にOxford 3000の単語のみを使って定義が書かれています。言い換えると、Oxford 3000の語の意味が分からないと辞書の定義がちゃんと理解できず、英英辞典を使いこなすことができないのです。「とにもかくにもまずはこの3000語を覚えてね」ということですね!

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Oxford Learner’s Dictionaries、オックスフォード現代英英辞典については以下の記事で合わせて解説しているのでぜひご覧ください。【学習英英の決定版】オックスフォード現代英英辞典(Oxford Advanced Learner’s Dictionary):最新は10版・アプリもあり

らいおん

ここまでOxford 3000と5000の重要さを見てきたけどここからはさらなる特徴を見ていくよ!

 

Oxford 3000, 5000 は the Oxford English Corpus からデータを抽出

Oxford3000と5000に収録されている単語は、以下の2つの基準に基づいて選択されています。

① 様々な分野や文脈から20億語以上を集めた the Oxford English Corpus というデータベースにおける「単語の頻度」。このコーパスではイギリス英語、アメリカ英語、世界の英語をカバー

② オックスフォード大学出版局が特別に作成した、中等教育および成人向け英語コースのコーパス内の単語の頻度を測定。そこから導き出した英語学習者にとっての「単語の関連性」英語学習者が授業や学習用テキストで出くわすであろう単語を網羅

詳しくは以下のOxford公式ページもご覧ください。

参考 The Oxford 3000 and the Oxford 5000Oxford University Press

 

Oxford 3000は語彙習得研究の専門家が監修

上記Oxford公式ページで紹介されていますが、Oxford 3000は、

英国Swansea大学のJames Milton教授の監修により開発され、

 

ニュージーランドのヴィクトリア大学ウェリントンのPaul Nation教授がレビューを行って完成

しています。

ちなみに Paul Nation は第二言語語彙習得研究の世界的権威で、ボキャブラリー習得の世界ではおそらく世界一有名な研究者です。Oxford3000は、

間違いない専門家達によって開発されている、「間違いない語彙リスト

と言って差し支えないと思います。

僕はアメリカ大学院での修士課程卒業プロジェクトで「第二言語語彙習得」を研究していましたが、Paul Nationはどの論文でも必ず引用されるような語彙習得研究の大御所です!

サラ

 

Oxford 3000, 5000 の単語リストは発音も聞ける

Oxford3000と5000では、イギリス英語とアメリカ英語両方の発音を聞くことが可能です。以下の画像のように青と赤のスピーカーがあるのでクリックするだけです。

  • 青スピーカーがイギリス英語発音
  • 赤スピーカーがアメリカ英語発音

です。

ちなみにリストの単語をクリックすると自動的にOxford Learner’s Dictionariesの該当語ページに飛ぶ仕組みになっていて便利過ぎます!

サラ

 

Oxford 3000, 5000 の単語リストはフィルタリングが簡単

上記画像に「Filters」というボタンがあるのが分かるかと思います。前述の通り各単語の横にはCEFRレベルが表示されていますが、リストのフィルタリングが可能でレベル別に表示することができ便利です。

「Filters」をクリックすると以下のように、

  • 「List」の選択
  • CEFR level の選択

が可能です。

らいおん

例えばこの画像で Done をクリックすれば、「Oxford 5000の中のA2, B2, C1レベルの語」のみを抽出することが可能です!

 

Oxford 3000, 5000 の単語リストはPDFダウンロード可能

Oxford3000と5000は、無料でダウンロードができます。「Filters」の隣に「Download」のボタンがあるのでクリックしましょう。すると、以下のようにダウンロードするリストが選べます。

ここでは試しに「The Oxford 5000 by CEFR level」というリストを選択してみましょう。Oxford 5000でCEFRのレベル別のリストが出てきます。例えば以下のようにB2の語がまとめられてリストになっているのでとても便利です。

無料なのが信じられないね!

ひよこ

 

Oxford 3000, 5000を活用する:勉強法

さて、ここまでのまとめとして最後にOxford 3000も5000の活用の目安を整理しておきましょう。

まず、「これから英語を始めたいけど単語はまず何から覚えてよいか分からない」という時にまずは

Oxford 3000レベルの単語をどのくらい知っているか

ということをチェックすると良いでしょう。この3000語は「これを知らないと戦えない」というレベルの基本語なので、知らないならまずは3000を覚える、そして3000を覚えたら、Oxford 5000レベルを覚える、というのが効率が良いでしょう。

また、

Oxford 5000レベルの単語をどのくらい知っているか

というのをチェックするのも重要です。繰り返しますがOxford 5000の語を覚えずして英語上級にいくことはできません

リストの語を自分で一通り確認し、3000のリストで知らない語は何語あったか、また5000のリストで知らない語は何語あったかを調べ、知らない語や覚えていない語を重点的に覚える

のがいいでしょう。

Oxford 3000と5000にはもちろん日本語訳は載っていませんが、自分で調べながら単語暗記アプリに入れたり、手書きの単語帳などを作るといいと思います。

前述の通り、Oxford Learner’s Dictionariesと完全連携しているので、リストの単語をクリックするだけですぐに英英の定義が確認できることもメリットです。ぜひOxford 3000, 5000を有効活用しましょう!

 

さらに知識を深めよう!

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