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サラ
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子音重複 = geminationとは
この記事では「同じ子音が連続する場合」について簡単に整理したいと思います。
hot tea のように子音が重なることを「子音重複」 = gemination と言います。consonant lengthening と言われることもあり、「子音を引き伸ばすように発音すること」と捉えても良いでしょう。
hot tea の場合、最初の hot の t は無開放(= unreleased)の閉鎖音(破裂音)の実際聞こえない音で、少し引き伸ばされる感じで tea の t のみが発音されます。
NOTE
この記事はやや上級者向けの記事になります。発音上級者はぜひご覧ください。
orange juiceの /dʒ/ は2回発音しないとダメ?
では以下のような場合はどうでしょうか?
orange juice
orange は /dʒ/ という子音で終わり、juice /dʒ/ もという子音で始まっているので同じ子音が連続しています。
hot tea の場合のように、orange の語尾の /dʒ/ を発音しないでもいいのでしょうか?
gemination と破擦音(affricate)
gemination についてのWikipedia記事には以下のような解説があります。
Gemination is found across words and across morphemes when the last consonant in a given word and the first consonant in the following word are the same fricative, nasal, or stop.
子音重複は fricative =「摩擦音」、nasal =「鼻音」、stop =「閉鎖音(破裂音)」の時に起こるということですね。
詳しくは記事の例をご覧いただくとして、その後に、以下のような記述があります。
With affricates, however, this does not occur.
For instance:orange juice
子音重複は affricate =「破擦音」では起こらないということです。
よって、orange juiceの /dʒ/ は最初の /dʒ/ を引き伸ばすようにの発音するのでなく、2回発音する必要がある、ということになります。
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