【完全ガイド】Oxford Text Checkerの使い方:英文のレベルを可視化する

らいおん

知る人ぞ知る便利ツール「Oxford Text Checker」について解説するよ!
英語学習者ならぜひ知っておきたい要チェックツールだよ!

ひよこ

この記事を書いた人

サラ

英語ジム らいおんとひよこ®代表
・コロンビア大学 大学院卒:英語教授法修士
・ETS (Educational Testing Service) 米国本社の元問題作成者

 

Oxford Text Checkerとは

この記事では Oxford Text Checker について徹底解説します。とても素晴らしいツールであまりにも便利なのですが、知っている人がなかなかいない知る人ぞ知るツールと言えるかもしれません。もう少し評価されてもいいと思うのでこの記事で紹介したいと思います。

まず、Oxford Text Checkerとは一言でいうと

調べたいテキストがどのくらいの難易度かを可視化してくれるツール

です。

Oxford Text Checker公式サイトへ

 

Oxford Text Checkerはテキストの中の単語のレベルを可視化してくれる

具体的には、ある英文テキストの中の単語が「CEFRのどのレベルにあたるか」を可視化してくれます。

そして、それらの語をOxfordが定める単語リスト(Oxford 3000、Oxford 5000、OPAL 書き言葉リスト) に分類し、各リストにどのくらい単語が含まれているかを一瞬で表示してくれる超便利ツールです。

NOTE
CEFR(Common European Framework of Reference)については次のセクションで紹介している「【完全ガイド】最強の単語リスト Oxford 3000, 5000 とは」という記事で簡単に整理していますのでぜひそちらをご覧ください。

 

Oxford 3000, 5000とは

本記事ではOxford Text Checkerについて解説しますが、Oxford 3000, 5000をまだ知らない方はまずそちらから理解するのがおすすめです。Oxford 3000, 5000は「最強の単語リスト」と呼べる無料単語リストで誰でも簡単に閲覧・PDFダウンロードが無料でできます。

Oxford 3000, 5000を知らない人のために超ざっくり整理すると以下のようになります。

  • どの英語学習者も知っておくべき、日常で最も頻繁に使われる基本3000語が「The Oxford 3000
  • The Oxford 3000に、上級の学習者なら知っておく必要のある2000語を加えた5000語が「The Oxford 5000

です。

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以下の記事でOxford 3000, 5000について徹底解説してるのでぜひご覧ください。 【完全ガイド】最強の単語リスト Oxford 3000, 5000 とは

 

The Oxford Phrasal Academic Lexicon(OPAL)とは

またOxford Text Checkerを使用するにあたり、OPALと呼ばれる The Oxford Phrasal Academic Lexicon についても理解しておくとさらに理解が深まります。

OPALは一言で言うと、

アカデミック英語において、学習者が知っておくべき最も重要な単語・フレーズをまとめたリスト

です。

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OPALについては以下の記事で解説しています。 【完全ガイド】OPAL(Oxford Phrasal Academic Lexicon)とは

 

Oxford Text Checkerでできること

さて、それではOxford Text Checkerに話を戻して、Oxford Text Checkerでできることを詳しく見ていきましょう。

TextCheckerでできること
  1. テキストの単語がCEFRのどのレベルにあたるかを分類:A1, A2, B1, B2, C1
  2. テキストの総語数を算出:Total words
  3. テキストの総センテンス数を算出:Total sentences
  4. センテンスの平均語数を算出:Average sentence length (words)
  5. Oxford3000や5000などのリストにある語がテキストにどのくらい含まれているかを算出
  6. 単語のレベル別に単語リストを一瞬で作成可能
  7. 穴埋め問題などのエクササイズが一瞬で作成可能

では順番にこれらの機能とText Checkerの使い方を見ていきましょう。

 

Oxford Text Checkerの使い方

まずはText Checkerの基本的な使い方を確認しましょう。やり方は簡単。以下の3ステップです。

Oxford Text Checkerの使い方
  1. Oxford Text Checkerのボックス内に分析をかけたい英文テキストをペースト、または入力する
  2. Check text をクリックする
  3. すぐに分析結果が出る

ステップ1

Oxford Text Checkerのトップページを開き、ボックス内(以下のスクリーンショットの赤枠内)に分析をかけたい英文テキストをペースト、または入力します。

ここでは例として、Wikipedia記事の The Lion King の冒頭を分析してみましょう。以下の赤枠をコピーしてみます。

コピーした部分をText Checkerのボックス内にペーストします。

ステップ2

テキストをペースト(またはタイプなどで入力)したら、上の画像のボックス直下の「Check text」ボタンをクリックするだけです。

NOTE

ちなみに、それほど使用頻度は高くない機能ではあるかもしれませんが、「Check text」直下の「+ Advanced options」をクリックすると、高度な分析設定もできます。

 

大文字・小文字」や「数字」の設定などができます。

 

さらに、その下のボックスでは、「分析から除外したい単語」を入力することが可能です。分析に入れたくない語を入力しましょう。その時に、単語間にはスペースを入れてください。

例:Oxford Longman Cambridge

 

ステップ3

すると以下のような分析結果が一瞬で表示されます。

赤枠内を見ると、ライオンキングのテキストがカラフルに色分けされているのが分かります。テキストの単語がA1, A2, B1, B2, C1 の5つのCEFR レベルに分類されます。色分けされているので一目で単語のレベルが分かりとても便利です。

 

Oxford Text CheckerのCEFRの色分け

CEFRの色分けは以下のようにされています。A1, A2, B1, B2, C1の5種類と、色がついていない黒色 = unclassified に分類されます。

 

CEFR level の細かい色分け設定が可能

このようにOxford Text Checkerではテキストを一瞬で5つのCEFR レベル+黒色(unclassified)に分類してくれてとても便利ですが、

かなりカラフルになるため、例えば「テキストにB2レベルの語がどれくらい含まれているか」というのは直感的に分からない

と感じる人も多いでしょう。

こんな時に便利なのが「CEFR level の細かい色分け設定」です。A1, A2, B1, B2, C1 をクリックすると、その該当レベルの単語の色表示を簡単にオン・オフにすることが可能です。 

例:B2とC1レベルの単語だけ色付きで表示したい時

例えば上記ライオンキングのテキストはA1, A2, B1, B2, C1の5種類のレベルが含まれていますが、これの「B2とC1レベルの単語だけ色付きで表示したい」と思ったとしましょう。

そんな時は上記画像の矢印のように、A1, A2, B1ボタンをクリックしてみましょう。すると、各ボタンの色がグレーに変わり、テキストのA1, A2, B1レベルの語が色付きで表示されなくなりました

その結果、B2レベルの緑とC1レベルの紫の色が見やすくなり、このレベルの語を見つけやすくなりました。

 

TextタブからResultsタブに切り替えて結果を見る

さて、ここからはOxford Text Checkerの分析の「タブ」に注目してみましょう。Text CheckerのデフォルトではCheck text をクリックするとまず、

Textタブ

で結果が表示されます。以下の画像の矢印のタブです。

ただ、画像を見て分かる通り、Text Checkerでは

  1. Textタブ
  2. Resultsタブ
  3. Activitiesタブ

の 3 つのタブが用意されています。これらの 3 つのタブはクリックで簡単に切り替えが可能です。

Resultsタブに切り替えると、Textタブになかった分析結果を見ることが可能です。

 

Resultsタブで結果を見る

上記画像のようにResultsタブでは、各CEFRレベルの総単語数と、各レベルの語がどのくらいテキストに含まれていたのかの割合をグラフ・表で確認することができます。この機能で、そのテキストの難易度がどのくらいなのかの全体像を知ることができると言っていいでしょう。

なお、入力したテキストの総単語数も知りことができます。ライオンキングのテキストはトータル641 words であることも分かりました。

らいおん

このライオンキングのテキストではA1の語が57%で最も多いということもひと目で分かるね!
少し難しめのC1レベルの単語は2%だけど、全部で13語含まれていた、ということもすぐに分かるから便利だね!

ひよこ

 

Word listを選択することも可能

また、4つのWord listから単語リストを選択できます。

上記画像のように、Word listというところにプルダウンメニューがあり、ここから参照したい単語リストを

  1. Oxford 3000
  2. Oxford 5000
  3. Oxford 3000を除外したOxford 5000
  4. OPAL書き言葉リスト

の 4 つから選ぶことができます。

NOTE
ちなみに、「Resultsタブ」だけでなく「Textタブ」での分析の時もこのリスト選択機能は使えます。

Oxford 3000, 5000については以下の動画でも解説しているのでぜひご覧ください。

 

「+ More detail」で詳細分析する

さらに詳細な結果が知りたい時は表の下の「+ More detail」をクリックしましょう。

詳細分析では、

  • 各Word listの単語の割合
  • 総単語数
  • 総センテンス数
  • 1センテンスの平均語数

などが表示されます。 以下のような感じです。

例えば、この詳細分析の1番下の表に注目すると、

「総単語数」 = 641、「総センテンス数」= 25、「1センテンスの平均語数」= 25.6ということが分かりました。

らいおん

「1センテンスの平均語数」は文が長いか短いかの指針にもなりそうだね!
英検やTOEICなどの資格試験のテキストのテキストと、The New York Timesなどの英字新聞などの「1センテンスの平均語数」を比較しても面白いかもしれないね!

ひよこ

 

単語をダブルクリックでOxford Learner’s Dictionariesに飛べる

ここで、Oxford Text Checkerの超便利な機能を見ていきましょう。素晴らしいことに、Text CheckerはOxford Learner’s Dictionariesと完全連携しています。なんと

テキストの単語をダブルクリックすると、Oxford Learner’s Dictionariesに一瞬で飛ぶことが可能

です。

どの単語でもいいので、テキスト内の単語をダブルクリックしてみましょう。

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Oxford  Learner’s Dictionariesは以下の記事でも解説していますが、オックスフォード現代英英辞典がほぼそのままオンラインで無料で使用でき、オックスフォードコロケーション辞典も内蔵されているという神ツールです。 【学習英英の決定版】オックスフォード現代英英辞典(Oxford Advanced Learner’s Dictionary):最新は10版・アプリもあり

らいおん

ここまででOxford Text Checkerの分析機能はほぼカバーしたよ!
最後に、Text Checkerの単語リスト・穴埋め問題作成機能を見てみよう!

ひよこ

 

Activitiesタブで単語リスト・穴埋め問題を作成する

Oxford Text Checkerでは、入力したテキストの単語リストと穴埋め問題を簡単に作成することが可能です。

やり方は簡単。 

  1. 右上の「Activities」タブをクリック後、その下の「Filters」をクリックする
  2. 作成したい単語リスト/穴埋め問題のレベルを選択して「Done」をクリック
  3. レベルに該当する単語がハイライトされるので確認。OKなら「Create a word list」か「Create an exercise]」をクリック

だけです。

1:「Activities」タブ→「Filters」をクリック

2:レベルを選択して「Done」をクリック

すると、以下のようにハイライトさせたい語のレベルを選択するように求められます。ここではためしにB2とC1を選択してみましょう。

すると、レベルに該当する単語がハイライトされました。その後「Create a word list」か「Create an exercise]」をクリックしましょう。

Word List

以下が実際のワードリストです。

Exercise

以下が実際の穴埋め問題です。

 

単語リスト・穴埋め問題のPDFエクスポートが可能

作成した単語リスト・穴埋め問題は両方共PDFでエクスポートが可能です。「Export」をクリックするだけで、PDF保存してくれます。

らいおん

無料なのが信じられないツールだね!

 

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