【英語の多読多聴のコツ】narrow reading(ナローリーディング)が効果的でおすすめ

この記事を書いた人

サラ

英語ジム らいおんとひよこ®代表
・コロンビア大学 大学院卒:英語教授法修士
・ETS (Educational Testing Service) 米国本社の元問題作成者

 

英語の多読多聴におすすめの3つの学習法

この記事では、英語の多読多聴に非常におすすめな

  • narrow reading(ナローリーディング)
  • narrow listening(ナローリスニング)
  • narrow viewing(ナロービューイング)

という学習法を簡単に紹介します。

なお、この記事の内容は以下YouTube動画でも解説しています。動画派の方はぜひこちらもご覧ください。

動画派の方

 

リーディング・リスニングでインプットの量を増やすには

まず言うまでもないことですが、英語学習において「たくさん読む」「たくさん聴く」というインプットのトレーニングは非常に重要です。

しかし、「リーディング・リスニングでインプットの量を増やすのは大事だ」というのは分かっていても、日頃からコツコツ大量に読む・聴くというのを継続するのは簡単ではありません。

そこで重要なのが、

何を読むか、何を聴くかの「リーディング」「リスニング」素材を工夫する

ということです。

これは当たり前のことではあるのですが、なんとなくテンションが上がらない英文を読んでいる・聴いているという学習者は意外に多いと思います。

 

reading for pleasure と listening for pleasure

1番ベストなのは「楽しい素材」でリーディング・リスニングすることです。しばしば reading for pleasure と listening for pleasure などとも呼ばれます。

しかし、楽しい素材がなかなか見つからないとか、興味のある素材がネタ切れという時もあるでしょう。

 

narrow reading(ナローリーディング)・ narrow listening(ナローリスニング)・narrow viewing(ナロービューイング)

そこで reading for pleasure と listening for pleasure と並行して取り入れたいのが、

  • narrow reading(ナローリーディング)
  • narrow listening(ナローリスニング)
  • narrow viewing(ナロービューイング)

という学習法です。

らいおん

順番に紹介するよ!

 

narrow reading(ナローリーディング)とは

以下、中田達也著「英単語学習の科学」(研究社)P. 24, 25中田達也著「英語は決まり文句が8割」(講談社現代新書)P. 145, 146, 149 を引用しながら紹介します。

narrow reading とは、

ある狭い(narrow)トピックに関連した複数のテキストを読むこと

です。続けてこうあります。

例えば、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する複数の新聞・雑誌記事を読むと、

 

a cluster of infections (感染クラスター)、lift the state of emergency(緊急事態宣言を解除する)、social distancing (安全な距離を保つこと)、administer booster shots (追加のワクチンを打つ)、anti-maskers (マスク着用に反対する人)、a mask mandate(マスク着用義務)

 

など、特定の定型表現に複数回出会うことが期待できます。同じ定型表現に繰り返し接することにより、これらの表現が身につく可能性が高まります。

例えば、2022年なら「エリザベス女王死去についての記事」「イーロンマスクがTwitterCEOになった記事」などに絞って読んでみる、などだね!

ひよこ

 

narrow reading(ナローリーディング)ではボキャブラリーだけでなく内容理解も深まる

また、narrow reading はボキャブラリー習得に効果的なだけではありません。

narrow reading には、もう1つの利点があります。それはあるトピックに関連した複数のテキストを読むことで、内容理解が累進的に容易になることです。

とあります。

らいおん

例えば、「エリザベス女王死去についての記事」を何記事も読めば女王やイギリスの歴史についての理解が深まるね!
少し難し目なトピックでも、何度も同じようなものを読む/聴くことで、背景知識もどんどん深まり段々と読みやすく/聴きやすくなるよ!

ひよこ

 

narrow listening(ナローリスニング)とは

次に、narrow listening ですが、これは先ほどのnarrow reading の listening 版で、

ある狭い(narrow)トピックに関連した複数のテキストを聴くこと

です。例えば、

アメリカのニュースポッドキャストで同じ日の夜のニュースを NBC News と ABC News で聴いてみる

という感じです。同じ日のアメリカのニュースなら、異なるテレビ局のニュースであっても同じような語彙に出会う確率が飛躍的に上がり、内容理解も深まります

 

narrow viewing(ナロービューイング)とは

最後に、3つ目の narrow viewing についてです。

多聴においても、繰り返し使用される定型表現ほど、習得される可能性が高くなることが研究から示されています。定型表現への遭遇回数を増やす工夫をしましょう。

とあり、

narrow reading と関連した学習法に narrow viewing があります。これは連続ドラマなど、シリーズ物のテレビ番組を視聴することです。

 

複数のテレビ番組をつまみ食いするのではなく、特定のシリーズを継続的に見ることで、同じ語彙が複数回繰り返され、付随的な語彙学習が起こると考えられます。内容理解が徐々に容易になり、繰り返し用いられる定型表現の習得が促進されるでしょう。

 

超おすすめの1冊;中田達也著「英単語学習の科学」(研究社)

本記事で紹介した、中田達也著「英単語学習の科学」(研究社)は全英語学習者におすすめしたい1冊です。以下のYouTube動画で紹介もしていますのでぜひこちらもご覧下さい。

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中田達也著「英語は決まり文句が8割」(講談社現代新書)も超おすすめ!

また、中田達也著「英語は決まり文句が8割」(講談社現代新書)も非常におすすめです。特に第1章だけでもぜひ読んでほしい1冊です。僕のらいひよ®︎の生徒さんにもかなりおすすめしてる本です。

 

NetflixやYouTubeでリスニング:Language Reactor の Google Chrome 拡張機能を活用する

最近では、Netflix Hulu などインターネット上の動画視聴サービスを利用することで narrow listening / viewing を手軽に行えるようになりました。

また、YouTube にも数多くの良質な動画があります。以下の記事(とその中の動画)でも紹介している Language Reactor という Google Chrome 拡張機能を活用することでリスニングの効率を飛躍的に高めることができます。

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