サラ
目次:見たい場所へジャンプ
英語の二重母音の特徴
この記事では英語の二重母音について簡単にお話します。難しい内容ではありませんが、二重母音の発音の基礎ができている学習者向けの記事にはなりますのでご了承ください。
まず、英語の二重母音ですが、ご存知の方も多いと思いますが、
という特徴があります。
二重母音の第2要素までしっかり発音
学習者は特に発音学習の初期では第2要素がそもそもはじめからないかのような発音、あるいは第1要素を長めにしただけの発音をしがちです。
例えば、go は /ˈgoʊ/ で「ゴゥ」のイメージで発音されますが、この第2要素 /ʊ/ を発音しないで、/ˈgoː/ 「ゴー」のように発音したりしてしまうのをよく聞きます。
同様に、change は /ˈtʃeɪnʤ/ で「チェィンジ」のイメージで発音されますが、この第2要素 /ɪ/ を発音しないで、/ˈtʃeːnʤ/ 「チェーンジ」のように発音したりしてしまうのをよく聞きます。
ネイティブも二重母音の第二要素をちゃんと発音してないのでは?
このような時は、もちろん二重母音の第二要素までしっかり発音するように意識することが重要なのですが、自分でしっかり二重母音が発音できるようになった後、二重母音について以下のような疑問がわくことがあるかもしれません。
このように感じたことがある学習者も多いと思います。
二重母音は第2要素の音に到達しないことも
実は英語の二重母音は「二重母音のように聞こえない」ことがよくあります。どういうことかというと、
にあります。
つまり、実際のネイティブの発話では、例えば二重母音 /oʊ/ は本来「オゥ」のイメージで発音されますが、この第2要素 /ʊ/ の方向に舌が向かうのみで、必ずしも /ʊ/ がはっきりと発音されるわけではない、ということです。
ただし学習者としては、このように「第二要素に到達しないことも普通にある」ということを理解して、自分で発音する時は第二要素までしっかり意識して発音するのがいいと思います。
二重母音の第二要素に向かっていることがほとんど感じられないことも?
さて、ここまで理解したら最後に少しだけ覚えておきたいのが、
ということです。
二重母音の第二要素が聞こえない例
例えば、以下はNBC Newsからの Chicago の音声ですが、辞書的には /ʃəˈkɑːgoʊ/ であるべき発音が /ʃəˈkɑːgo/ のようになっているのが分かります。 /ʃəˈkɑːgə/ のようにとらえてもいいですが、この最後の音節は /oʊ/ の /ʊ/ に向かっていることがほとんど感じられません。特に強勢のない音節ではこのようなことが起こるのもしばしばです。
Nightly News Full Broadcast – Dec. 20より
らいおん
ひよこ
サラ
「おすすめ発音記事」カテゴリでまだまだたくさん発音に関する知識を紹介しています。
発音・音声学書籍リスト
僕が読んでいる発音本・音声学書籍紹介は以下の記事にリストにしてまとめていますので興味がある人はぜひご覧ください。
【中・上級者向け102冊】英語の発音向上におすすめの本・音声学書籍レビュー