らいおん
ひよこ
サラ
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英語母語話者の優れた読み手も読み飛ばしをしないで読んでいる
まずは、結論を言ってしまいます。リーディングの時は「一語一語全部読んではダメ」と感じている人もいるかもしれませんが、英語母語話者の優れた読み手も基本的に読み飛ばしをしないで読んでいることが分かっています。
リーディングの眼球運動研究
なぜ「読み飛ばしをしないで読んでいる」ことが分かるのでしょうか?実は最近では第二言語習得のリーディング研究の眼球運動研究(eye movement )という分野で活発に研究が進められており、眼球運動の分析から通常の読みだと母語話者もほぼ読み飛ばさないで英文を読んでいることが分かっています。
つまり、
ということで、英文をスラスラ読んでいるのは、「高速な処理」をしているということになります。
らいおん
読んでいる時に頭の中で音声化(音韻化)=脳内音読している
また、本記事では詳しくは触れませんが、読む時にいわゆる「脳内で音読」していることも分かっています。そして、この
なトレーニングだと言われています。
詳しくは以下の「シャドーイング・音読と英語コミュニケーションの科学:門田修平(コスモピア)」をご覧ください。
ひよこ
優れた読み手はリーディング中に不必要な語をとばして読んでいるのか?
門田先生の「シャドーイング・音読と英語コミュニケーションの科学」からポイントを少し引用しましょう。ここまでお話したように、「速く読む」=「不必要な語を飛ばして必要最低限の語のみ読む」という感じでイメージしている人も多いかと思いますが、この書籍で門田先生は
↓
実はそうでないことが明らかになった
と明確に述べられています。
平均1.12語〜1.2語に1回のペースで眼球が停留する
眼球運動分析は、英語母語話者の優れた読み手でもほぼ全ての語に眼球の停留があることが分かっています。具体的には、
と言われており、これが「ほぼ全ての語」に眼球が停留する理由です。
リーディング中、1回の停留で知覚できる文字数は
であることが明らかになっており、これが「平均1.12語〜1.2語」に1回のペースで眼球が停留、にあたります。
英語母語話者でもリーディングの10〜15%程度「返り読み」する
ちなみに母語話者でもリーディングでの返り読みはあり、
と言われています。
300 wpmのリーディングスピードの英語母語話者でも、ほとんど全ての単語を見ている
「シャドーイング・音読と英語コミュニケーションの科学」では、
ということが分かったと説明しており、さらに、ほぼ全ての語を知覚・処理するのみならず、処理プロセスの中で
音声化(音韻化)=脳内音読する必要がある
ことも明らかになっていると述べています。
らいおん
ひよこ
「シャドーイング・音読と英語コミュニケーションの科学」の引用ツイートもチェック!
上記引用した「シャドーイング・音読と英語コミュニケーションの科学」の実際のページの画像も以下のツイートに貼っているのでぜひご覧ください。
これガチ補足すると、最近は第二言語習得リーディングの眼球運動研究(eye movement )で、
通常の読みだと母語話者もほぼ読み飛ばさないで読んでいることが分かってたりするんですよね
また、読む時に脳内で音読していることも分かってて、この処理を高速にするために音読・シャドーイングが効果的 https://t.co/5RoXaaU9AM
— サラ🌐 著者「Q&Aサイトから読むアメリカのリアル」発売しました!🇺🇸 (@salah_backpack) July 15, 2021
リーディングの眼球運動研究とは:eye movement
さて、ここまででリーディングの眼球運動の研究結果についてなんとなく理解ができたかと思いますが、眼球運動について知っておきたいことを以下の記事でもう少し詳しく整理しています。
SLA(第二言語習得研究)入門書籍