らいおん
英文リーディングの眼球運動の基礎知識について整理するよ!
リーディングについて科学的に考えてみよう!
ひよこ
この記事を書いた人
サラ
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眼球運動とは
リーディングでの眼球運動とはその名の通り、リーディング時の眼球の動きのことです。特殊な装置を用いて眼球がどのように動いたかを分析します。眼球運動の研究で分析されるのは主に以下の点です。
眼球運動で分析される主なポイント
- 眼球の停留点:どこで眼球が止まるか
- 停留頻度
- 停留時間
- サッカード(saccade)=ジャンプの時間
- 逆行(regression)=返り読み
らいおん
これらの用語について以下で簡単に説明するよ!
リーディング時はどのように眼球が動くか
リーディング時、読み手の視線は直線的に全ての文字をなぞりながら進んでいくのではなく、連続してジャンプするように読み進めていることが眼球運動研究から分かっています。
読み手は、
停留(fixation)とサッカード(saccade)と呼ばれる視線移動(ジャンプするイメージ)を繰り返しながら読み進めてる
のです。
らいおん
停留(fixation)は「注視」と呼ばれることもあるよ!
リーディングの眼球運動研究から分かっていること
一般的な英語母語話者のリーディングでは、眼球運動研究から以下のようなことが分かっています。まず知っておきたいことを箇条書きでまとめます。
眼球運動研究で分かっていること
- ほぼ全ての語に眼球の停留がある
- 平均1.12語〜1.2語に1回のペースで眼球が停留する
- 1回の停留で知覚できる文字数は約8文字
- 母語話者でもリーディングでの返り読みは普通にあり、全体の10〜15%程度「逆戻り = regression」をしている
- 300 wpmのスピード(1分間に300 words読める)の英語母語話者でも、リーディング時はほとんど全ての単語に眼球の焦点が落ちる
さらに、以下のようなことも明らかになっています。
合わせておさえたい眼球運動の知識
- ジャンプ(saccade)を平均20〜40ミリ秒の速さで行う
- 目が止まるのは平均200〜400ミリ秒程度だが、短い場合は50〜100ミリ秒、長い場合は500ミリ秒と幅がある
- 平均的にジャンプ(saccade)すると7〜9文字程度移動する
- ジャンプ(saccade)の移動の長さはかなり幅があり、1文字~20文字を超える場合もある
- 意味処理はジャンプしている時でなく、停留している時に行う
- 短い語やa, an, theなどの冠詞など機能語では停留しない(skip)する傾向がある
- 使用頻度が低い語の方が高頻度語よりも停留時間が長い
- およそ2秒に1回逆行しているが、読み手が気づいていないことも多い
リーディングの優れた読み手
また、優れた読み手は
- 眼球停留回数が少ない = ジャンプ(saccade)の幅が長い
- 停留時間が短い
- リーディングストラテジーを活用する
と言われています。
日本人学生のリーディング眼球運動の研究
ちなみに、門田 (2010) では日本人大学生・大学院生がTOEIC予想問題の英文を読んだ時の眼球運動を分析しているよ!
ひよこ
その研究では、
日本人学生は1回の停留で約4文字を知覚、約3語に1回逆戻りが見られた
という結果になりました。
参考にした書籍など
・シャドーイング・音読と英語コミュニケーションの科学:門田修平
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・日本人英語学習者のリーディングプロセス : 眼球運動逆行データからその実像にせまる
眼球運動のツイートもチェック!
これガチ補足すると、最近は第二言語習得リーディングの眼球運動研究(eye movement )で、
通常の読みだと母語話者もほぼ読み飛ばさないで読んでいることが分かってたりするんですよね
また、読む時に脳内で音読していることも分かってて、この処理を高速にするために音読・シャドーイングが効果的 https://t.co/5RoXaaU9AM
— サラ🌐 著者「Q&Aサイトから読むアメリカのリアル」発売しました!🇺🇸 (@salah_backpack) July 15, 2021
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