らいおん
ひよこ
サラ
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AもBも〜ない:「not A and B」と「not A or B」の違いは?
まずは理解度チェックからいきましょう。「Johnはタバコも酒もやらない」と英語で言いたいとして、以下の1と2はどちらが自然な英語でしょうか?
1 John doesn’t smoke and drink.
2 John doesn’t smoke or drink.
らいおん
ひよこ
「AでもBでもない」を表すには not A or B を使う
まず、ウィズダム英和辞典第3版の解説を見てみると、
明確に「AでもBでもない」のようにAとBを同時に否定する場合は and ではなく or を用いる
とあり、本記事冒頭の
2 John doesn’t smoke or drink.
ジョンはタバコも酒もやらない。
の例文を挙げています。
ひよこ
andはふつう否定文では用いない
同様に、オーレックス英和辞典第2版で and を引くと、「andと否定」という項目で、
- andはふつう否定文では用いない
- andで結んだ要素を否定する場合は通例「否定語+or(nor)」を用いる
という補足があり、やはり「AもBも〜ない」の否定文は、「not A and B」でなく「not A or B」を使えばいいことが分かります。
not A, B, or C:AもBもCも〜ない
3つ以上の要素に対して「AもBもCも〜ない」と言いたいときも同様です。ジーニアス英和辞典第6版では、
I’m not free on Monday, Tuesday, or Wednesday.
月曜, 火曜, 水曜とも時間は取れません。
の文があり、この文で、
orの代わりにandを使う人もいるが避けた方が無難
と補足があります。
orを用いた「not A or B」の否定文がふつう
ところで、本記事冒頭で紹介した 2 John doesn’t smoke or drink. のような文で、絶対に and が使えないというわけではありません。
ウィズダム英和辞典では
≒ John doesn’t smoke and doesn’t drink.
または、 (ややかたく) John neither smokes nor drinks. でもOK
と補足されています。
らいおん
ジーニアス英和辞典第6版では、
She doesn’t write novels or criticize poetry.
彼女は小説を書くことも詩を批評することもない。
という文を例に挙げ、
*She doesn’t write novels and she doesn’t criticize poetry.
ともいえるが, orを用いた否定文がふつう
という補足があります。
AとBの同時性・結びつきが強い時は not A and B も使われる
ただし、これらの文で and は絶対に否定文で使われず、「not A and B」という形にならないかというとそうではなく、オーレックス英和辞典では、「ただし次の場合は例外」として、以下の2つを挙げています。
- (a): 同時に生起する2つの事柄を共に否定するとき
- (b): andで結ばれた1組の事柄を否定するとき
- (a)の例: I can’t speak and listen at the same time. 話すのと書くのは同時にはできない。
- (b)の例: I don’t like bacon and eggs. ベーコンエッグは好きではない。*「ベーコンも卵も好きでない」というときは or か nor を用いる
つまり、「ベーコンも卵も好きでない」を表したいなら、「AもBも〜ない」ですので「not A or B」の形で
I don’t like bacon or eggs.
などと言えばよいということです。
飲酒運転が drink and drive の理由
最後に、「飲酒運転」というのを英語で表したい場合、いくつか言い方がありますが、
Don’t drink and drive.
お酒を飲んで運転をしてはだめです。
などと言うことができます。
これが not A and B の形で drink and drive となっているのは「drink = 飲む」と「drive = 運転する」の結びつき・同時性が強いためと言えそうです。
らいおん
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