LとRの発音は生後10ヶ月を過ぎると識別できなくなくなる?

この記事を書いた人

サラ

英語ジム らいおんとひよこ®代表
・コロンビア大学 大学院卒:英語教授法修士
・ETS (Educational Testing Service) 米国本社の元問題作成者

 

赤ちゃんの言語音の聞き分け能力

この記事では鈴木孝明、白畑知彦 著「ことばの習得―母語習得と第二言語習得 」(くろしお出版)から

赤ちゃんの言語音の聞き分け能力

について興味深いと感じた記述を引用して紹介します。

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らいおん

ちなみにこの本は「母語獲得と第二言語習得の”両方”を1冊でしっかりと取り扱い、日本語で書かれたはじめての書籍」がキャッチコピーの書籍だよ!
「大学生が1人で読んでも読めるように分かりやすく」が意識されて書かれている本だよ!

ひよこ

 

乳児は生後1〜4ヶ月で [b] と [p] の識別ができる

まずは、生後1〜4ヶ月の子どもでも驚くべき言語能力がある、という記述についてです。

子供が言葉を発するまでには少なくとも1年位はかかるが、発話が起こる前の乳児が言葉に関して無知だというわけでは決してない。

 

乳児の言語音に関する聞き分け能力には驚くべきものがある。例えば英語母語話者の家庭に生まれた乳児は、生後1〜4ヶ月で [b] と [p] の識別ができることがわかっている。

生後1~4ヶ月でこの識別ができるのは驚きだね!

ひよこ

 

生後4日の乳児が英語とフランス語を区別する?

次は生まれて間もない赤ちゃんの能力についての記述です。

乳児による言語音の聞き分けは、母語に使用される音にとどまらないことがわかってきた。

 

生後4日の乳児が英語とフランス語を区別し、また生後2日の乳児がすでに母語への関心を示すことも知られている

 

特殊な音の対立も識別できる6~8ヶ月の乳児

赤ちゃんは母語だけでなく、外国語の音の対立の識別能力もあるようです。以下の記述も大変興味深いものがあります。

さらに、6~8ヶ月の英語母語話者の乳児は、ヒンディー語やセーリッシュ語(アメリカンインテリア言語の1つ)で使用される特殊な音の対立も識別できることが報告された 。

らいおん

赤ちゃんは本当にすごいね…!

 

LとRの発音は生後10ヶ月を過ぎる頃になると識別できなくなくなる?

さて、そして日本人英語学習者が特に苦手だと言われるLとRの発音の識別について気になる人も多いと思います。以下のような記述もありました。

…しかしさらに興味深いのは、「母語にない音の対立は、生後10ヶ月を過ぎる頃になると識別できなくなってしまう」ということである。

…では、日本語を母語として獲得する子どもは、[r] と [l] を聞き分けることができるのだろうか。…

 

 

[r] と [l] の場合は6~8ヶ月では識別できていたのだが、10~12ヶ月になると識別できなくなっていることがわかる。

NOTE
詳しくは「ことばの習得―母語習得と第二言語習得 」 P. 13~14をご覧ください。この記事は備忘録も兼ねて印象に残った記述をメモしているので、ところどころかなり省略して紹介しています。

らいおん

どんな研究だったのかももちろん解説されているよ!
言語習得に興味がある人はぜひ本を読んでみよう!

ひよこ

 

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