英和辞典と英英辞典で第2アクセント記号が異なる例

この記事を書いた人

サラ

英語ジム らいおんとひよこ®代表
・コロンビア大学 大学院卒:英語教授法修士
・ETS (Educational Testing Service) 米国本社の元問題作成者

 

辞書によって異なる第2アクセント記号

この記事は備忘録も兼ねた記事です。第2アクセントの表記が、辞書によって異なることがしばしばある、という話をします。

 

アメリカ英語とイギリス英語でアクセントパターンが異なる語

まず、以下のような英米でアクセントパターンが異なる語などについてですが、例えばオックスフォード現代英英辞典やロングマン現代英英辞典で調べると以下の語は第2アクセント記号なしです。

  • temporary
  • regulatory
  • category
  • laboratory
  • dormitory
  • ceremony …

しかしこれらは多くの英和辞典ではアメリカ英語発音で第2アクセント記号ありです。第2アクセントの表記が辞書によって異なるということがうかがえます。

個人的には学習辞典としてはこれらの語には第2アクセント記号ある方がいいと思う派ですが、辞書によって考え方が違うとこもあります。

あわせて読みたい
上記の語が英米でアクセントパターンが異なる、というのがピンとこない方は、僕が以前 English Journal Online に寄稿した以下の2つの記事(特に2つ目の記事)をぜひご覧ください。

参考 newの発音は「ヌー」?!今さら聞けないアメリカ英語の特徴とはEnglish Journal Online 参考 beenの発音は「ビーン」じゃない?!今さら聞けないアメリカ英語の特徴とはEnglish Journal Online

 

その他第2アクセント記号が辞書によって異なる例

また、多くの英和辞典には第2アクセント記号があるが英英辞典(例えばオックスフォード現代英英辞典)に第2アクセント記号の記載がない例として、

  • appetite
  • circumstance
  • democrat
  • marathon
  • photograph
  • diagram
  • catalogue
  • astronaut
  • parallel

なども挙げられます。

ちなみに、ロングマン発音辞典もこれらの語には第2アクセント記号はありません。

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第3アクセント

これらの理由についてですが、実は上記の例で「第2アクセント or アクセント記号なし」の箇所は正確には

4レベルでアクセントを考えたときの第3アクセント

に相当します。

4レベルのアクセントとは、

  1. 第1アクセント
  2. 第2アクセント
  3. 第3アクセント

例えば、竹林滋著「英語音声学」(研究社)では、appetite の -tite は「第3」として扱われています。この4レベル表記についてはまた別の記事で解説できればと思います。

NOTE
この記事ではアクセントと強勢の違いについては扱いません。「第3」に関して言えば、「第3アクセント」でなく「第3強勢」という方が正確ですが、この記事ではそこまでの内容は扱わないので「第3アクセント」という言い方を採用します。

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関連して以下の記事もご覧ください。

英語の第1強勢の後の強勢について

 

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