らいおん
音声学や発音書籍に舌の位置の図が載っているのを見たことがある人も多いと思うけど、図だけだといまいちピンとこない時もあるよね。
そんな時は「ビジュアル音声学(川原繁人先生著)」の資料サイトの動画を見るのがおすすめだよ!
ひよこ
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ビジュアル音声学 川原繁人著(三省堂)の資料サイトがおすすめ
まずは百聞は一見にしかずということで、実際にビジュアル音声学(三省堂)の川原先生の資料サイトにあるMRIの dirt の発音動画を見てみましょう。
動画なので、どのように舌が動き、dirt の /ɚː/ の音が調音されているかが可視化できます。
参考 補足資料サイト三省堂「ビジュアル音声学」
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/ɚː/ 発音に関しては以下の記事で詳しい解説しています。 【Rの発音】girl /ɚː/の発音解説: r-colored vowelは巻き舌も反り舌もOK
ビジュアル音声学(川原繁人著)は目で見る音声学の本
ビジュアル音声学(川原繁人著)は目で見る音声学の本です。本の構成は大きく分けて、
ビジュアル音声学の大まかな構成
- 調音音声学
- 音響音声学
- 知覚音声学
となっていますが、どの章を取ってもビジュアル満載で、他の音声学書籍とは違った視点から音声学が学べます。
特にMRIの写真が随所にあり、調音点に関して実際の舌の位置が分かりやすいです。
らいおん
ちなみにほとんどの学習者が「音声学」だと認識しているのは「調音音声学」になるよ!
どのように特定の音を調音するかなどを扱う分野だね!
ひよこ
ビジュアル音声学は音響音声学の入門書
序章で「音声学入門の授業を取っている大学生・大学院生はもちろん、高校生にも読んでほしい」と書いてあるように、「ビジュアル音声学」は非常に分かりやすく書かれています。
ただし、深く理解するためには、最低でも発音記号(IPA)を一通り理解している必要はあると思います。また、音響音声学の説明では数学の知識も必要となります。
らいおん
「ビジュアル音声学」は分かりやすく書いてありますが、本格的な音響音声学の教科書と言えるよ!
ちなみに言語としては主に英語と日本語を扱っているよ!
ひよこ
音響音声学とは: Acoustic Phonetics
ビジュアル音声学 P.94「音響音声学とは何か」では、
音響音声学は「人間が発した音声が、空気中の圧力変化としてどのように聴者に届くか」を分析・研究する学問である
と定義されています。
らいおん
対数関数や三角関数の基礎など数学の知識も必要になってくるよ!
興味がある人はビジュアル音声学を見てみよう!
ひよこ
神山孝夫著 『脱・日本語なまり:英語(+α)実践音声学』(大阪大学出版会)の発音解説サイト
また、神山先生著の 『脱・日本語なまり:英語(+α)実践音声学』と連携した「発音解説+音声・映像データサイト」があり、こちらも無料で閲覧可能で便利です。
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『脱・日本語なまり』の発音解説サイトについては以下の記事で詳しく紹介しています。 【音声・映像ありの発音解説サイト】神山孝夫著 『脱・日本語なまり:英語(+α)実践音声学』
【インタラクティブなIPA Chart】SEEING SPEECHもおすすめ
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また、インタラクティブなIPA Chartが見たい場合は「SEEING SPEECH」というサイトもおすすめです。母音/子音のMRI動画やアニメーションを見ることができます。 【インタラクティブなIPA Chart】SEEING SPEECHで母音/子音のMRI動画やアニメーションを見る
/ŋ/の発音のアニメーション
例えば以下は /ŋ/ の発音のアニメーションです。/ŋ/ の発音は going /ˈɡoʊɪŋ/ の語尾に出てくる音です。
らいおん
アニメーションで非常に分かりやすいね!
母音解説
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アメリカ英語の全母音は以下の記事で解説していますのでぜひ参考にしてください。 【アメリカ英語の全母音】発音&発音記号の解説
おすすめの発音本・音声学書籍35冊紹介・レビューは以下の記事にまとめています。
【中・上級者向け102冊】英語の発音向上におすすめの本・音声学書籍レビュー