画像:https://www.deepl.com/ja/blog/introducing-deepl-writeより
らいおん
ひよこ
サラ
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DeepL Writeとは
DeepL Writeは、2023年1月にリリースされたAIライティングツールです。文法チェックや言い換え表現の提案など、AIが文章作成をサポートしてくれます。
ひよこ
サラ
DeepL Write ベータは無料で使える
DeeplL Write は現在ベータ版で提供されており、デスクトップ・モバイルの両方に対応しており、Webブラウザ上で無料で利用可能です。
DeepL と DeepL Writeの違いは?
「DeepL Write」は「DeepL翻訳ツール」と同様に、言語のニュアンスや文脈理解に長けた高度なニューラルネットワーク技術を活用しています。
「DeepL Write」は、英文の文法チェックツールとして、そして単語やフレーズ・センテンスのパラフレーズツールとして使えます。
一方、「DeepL翻訳ツール」では、「英語→日本語」または「日本語→英語」の翻訳ができます。
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DeepL Writeでできること
DeepL Writeでは、以下の公式サイト画像にあるように主に4つのことができます。
- 文法や句読点の間違いを修正
- 語調の切り替え
- 文全体の書き換え
- Writeが提案する候補からぴったりの表現を採用
画像:https://www.deepl.com/write より
この4つをざっくりまとめてしまえば、DeepL Write でできるのは、
- 文法チェック
- パラフレーズ(言い換え)
の2つです。
らいおん
DeepL Writeの文法チェック機能
早速、まずは1つ目の「文法チェック機能」の使い方を見てみましょう。
文法チェックしたい英文をボックスに貼り付けるだけ
DeepL Write では、
文法、スペル、句読点のミスなどのチェックが可能
です。
ひよこ
貼り付け(または入力)後、
自動で英文チェックが開始
されます。例えば、
My dad like pizza and tacos.
という文を入れてみましょう。
すると、以下画像のように画面右側のボックスに即座に修正された英文が表示され、
like → likes
と修正されました。さらに、修正が行われた箇所にはアンダーラインが引かれていて、どこが修正されたかが分かるようになっています。
らいおん
基本的な文法ミスはDeepL Writeが指摘してくれる
この記事を書く前に数ヶ月ほど DeepL Write でさまざまな検証をしてみましたが、(100%完璧ではないものの)基本的な文法ミスなら DeepL Write がだいたい指摘してくれます。
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サラ
DeepL Writeは語法のミスも修正してくれるか?
さて、三単現の s の有無など、基本的な文法ミスの検知はできるということで、
DeepL Write では語法のミスも修正してくれるか?
も簡単に見てみましょう。
例えば、
Their late arrival was owing to the rain.
という英文を入れてみます。
この文は以下の記事でも解説しましたがジーニアス英和辞典第5版によると「誤り」とされており、他の辞書でも
due to と違って、owing to はbe動詞の直後ではあまり用いられない
などの記述があります。
*ちなみにジーニアス英和辞典第6版では少し記述が変更されています
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結果は以下画像の通りです。
らいおん
よって、
Their late arrival was owing to the rain.
↓
Their late arrival was due to the rain.
と修正できることが分かりました。
ひよこ
次に、もう1つ、DeepL Write は上級の学習者でも間違えやすい語法のミスを検知できるか検証してみましょう。
「彼女の両親は娘のボーイフレンドをよく思っていない」という意味を表したいと仮定し、
Her parents didn’t approve her boyfriend.
という英文を入れてみました。
らいおん
サラ
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ちなみにすごく簡単に整理すると以下のようになります。
他動詞 approve 「〜を正式に承認する」
自動詞 approve of 「〜をいいと思う」「〜に賛同する」
よって、
Her parents didn’t approve her boyfriend.
↓
Her parents didn’t approve of her boyfriend.
と修正できることが分かりました。
ひよこ
DeepL Writeの英文パラフレーズ機能
さて、次に DeepL Write の2つ目の機能として、 「パラフレーズ機能」の使い方を見てみます。これは一言で言えば、
単語やフレーズ・センテンスを「別の言い回しに変換=パラフレーズ」する機能
です。
単語やフレーズをパラフレーズする
単語やフレーズのパラフレーズですが、やり方は簡単で、
ボックスの右側で言い換えたい単語をクリックするだけ
です。ここでは試しに approve をクリックしてみます。
らいおん
文全体をパラフレーズする
次に、文全体をパラフレーズする方法です。まず、これまでと同様にボックスの右側で(どれでもいいので)単語をクリックします。
先ほどと同じように、試しに approve をクリックしてみましょう。その後、以下画像のように
「書き換え候補」で「単語」でなく「文全体」をクリック
するだけです。
ひよこ
よって、
Her parents didn’t approve of her boyfriend.
↓
Her parents were not in favor of her boyfriend.
と書き換えられることが分かりました。その他、英文によっては、「文全体」をクリックすると大幅に文を言い換えてくれます。
DeepL Writeベータ版では一度に2,000語まで入力可能
DeepL Writeベータ版では一度に2,000語まで入力することが可能です。
回数制限はないので、チェックしたい英文が一度でチェックできない場合は、数回に分けて使えばいいでしょう。
らいおん
DeepLに登録すると、一度に3,000文字まで推敲可能
2023年7月より以下画像の登録訴求メッセージが出るようになり、DeepLに登録すると、一度に3,000文字まで推敲可能になりました。
DeepL Writeのアンダーライン:「誤り」か、「不自然」か?
ここで注意点を補足させてください。
DeepL Write は修正された箇所にはアンダーラインが引かれますが、
それが「誤り」なので修正されたのか、それとも「不自然」なので修正されたのか、もっと「ベター」な表現があるので修正されたのか、
などの説明がないので、直感的に修正の理由が分かりません。
QuillBot の「Grammar Checker」では、少なくとも以下画像のように明確に「Error」と出るので「誤り」であることが分かりやすいのですが、場合によっては DeepL Write は少しモヤっとすることも多いでしょう。(次セクションでもさらに補足します)
「Show Revisions」ボタンが追加
以下の画像のような「ハイライト」機能が付いて、修正理由によって色分けがされているようです。
- 赤色ハイライト:削除
- 緑色ハイライト:その他の修正
ちなみに2023年5月はじめはこのボタンは実装されていませんでしたので2023年5月下旬くらいに追加されたものと思われます。
サラ
AIライティングツールを活用するにはある程度の英語力が必要
その他の注意点です。
AꞮライティングツールを使用するには、ある程度の英語力が必要です。これはなにも DeepL に限ったことではなく、Chat GPT や QuillBotなど、その他の AI-powered tool を英語学習で活用するときは同様のことが言えます。
というのも、
AIが提案する類義語や代替表現の確認を行ったり、提示された修正案が妥当かを吟味するには、それが正確・自然かどうかを判断するための英語力や辞書などを使いこなすスキルが必須
だからです。
これは極めて重要なことです。例えば、先ほど紹介した、
- be owing to → be due to
- approve → approve of
への修正は、理由も分からずAIに提案された修正案に変更するのでは意味がありません。
ひよこ
らいおん
サラ
🦁note 新記事🦁
「英語の辞書について全体像・背景知識を知りたい」「辞書をもっと活用したい」と考えている全レベル英語学習者向けの記事を書きました✏️
【50辞書解説】英語学習者が知っておきたい英語辞書50の特徴・活用法の全て
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— サラ🌐 らいひよ®(オンライン英語スクール)代表 (@salah_backpack) December 30, 2020
DeepL Writeか?Grammarlyか?
この記事を書くにあたり、僕は DeepL Write の性能を数ヶ月に渡って検証してきました。多くの英語学習者にお勧めできるツールだと判断したのでこの記事を書いていますが、DeepL Write だけで全てのライティングのお悩みが解決するわけではありません。やはり他のツールとの併用したり、用途によって使い分けることが重要です。
例えば、Grammarly というツールがあります。非常に人気で認知度も高いAIによる文章の校正ツールと言えますが、
Grammarly は文法のミスの検出・修正する能力に限れば DeepL や QuillBot など、他のAIライティングツールよりも優れている
という声も聞きます。もしあなたが Grammarly も併用しているなら、
- 文法ミスの確認 → Grammarly
- パラフレーズ → DeepL Write, QuillBot
のように使い分けてもいいでしょう。
あるいは、個人的には、無料版に関して言えば、
Grammarly を使わなくても、DeepL Write と QuillBot を併用(そしてもちろん辞書も)
するのでも十分かなと感じます。
DeepLの会社概要
最後に、DeepL の補足情報です。Jaroslaw Kutylowski が創業した DeepL は、2017年から翻訳サービスを開始。ドイツのケルンで DeepL SE として事業を展開しています。
DeepLの会社概要などはこちらの記事から確認することができます。
DeepL Writeの使い方:YouTube動画解説
本記事でここまで説明したことは以下のYouTube動画でも解説しているので動画派の方はぜひご覧ください!
まとめ
お疲れ様でした!この記事では DeepL Write でできる、
- 文法チェック
- パラフレーズ(言い換え)
の2つの主要機能の使い方を見てきました。
らいおん
さらに知識を深めよう!
「便利ツール」カテゴリで英語学習者必見の便利ツールをまだまだ紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。